子供が保育園・幼稚園から持ち帰った作品はどうしますか?
うちは長男くんが幼稚園、長女ちゃんが認可外保育園に通っており、それぞれ定期的に園で制作した作品を持ち帰ってきます。
ちぎり絵であったり、マーカーやクレヨンで書き殴ったようなものだったり、絵の具を使ったものだったり…様々です。
まだ2人とも低年齢なので、テーマに沿った作品を作るときは先生が手助けしてくれます。自宅で制作を行うときは、2人分だけでも用意や片づけがとっても大変!先生方は大人数の子供の相手をしながらやってくれていると思うと…感謝しかありません。
どこかに保管する?
部屋に飾る?
溜まってしまうので写真を撮って処分する?
たくさんの選択肢があり、どれが正解でどれが不正解ということはありません。
しかしできることなら、私は「ぜひ飾ってほしい!」と思います。
子供の作品を飾ったらどんな良いことがあるの?
「飾る」といったらちょっと大掛かりなイメージがあるかもしれませんが、うちは作品のほとんどをマスキングテープで貼っているだけです(笑)。入れ替えがスムーズですし、なにより気軽にできるのでおすすめです。
子供の作品を飾ることは、それだけで有意義な「美術教育」になると私は感じています。
さっと思いつくだけで、下記のような良いことがあります。
① 作品に対する興味や制作意欲の向上
作品はどんどん溜まっていくので、制作者本人もどんな作品を作ったか忘れてしまうことがあります(笑)。しかし子供が作品を改めて目にすることで、それに対する興味が沸々と湧いてきたりします。
うちはリビングに長男くんの切り絵を貼っているのですが、糊付けが甘く紙の浮いた部分があり、長男くんは手を伸ばしてそこをよく触っていました。(そして長女ちゃんも参戦する。)気になるのでしょうね。
それで一部が剥がれてしまって作品が少しずつ変化することもあるのですが、これも1つの楽しみ方かなと思っています。
また、親が作品を飾ってくれる=作品に関心を持ってくれていると子供は感じ、「次の制作も頑張ろう!」と意欲も向上するでしょう。
② 創造性の向上
私は美大生時代に先生から、「制作中の作品の状態を確認する際は、離れた場所からも見るようにしなさい。」とよく声かけされていました。制作に没頭していると、作品を間近で見てそのまま作業を進めがちですが、一旦手を止めて作品を遠くから眺めたり角度を変えて見てみると、「ここはこう変えた方がいいかも…。」という考えが浮かんできたりします。見え方が全然違うのですね。
今でも、自分が描いたお気に入りの油彩画を自宅の廊下に飾っておいて、目に入れやすいようにしています。次回作の新しい表現方法を検討したり、作品の改善点を確認したりするためです。
③ 作品をたくさんの人に見てもらえて満足感が得られる
両親・きょうだい・祖父母だけでなくお客さんにも作品を見てもらえるので、奥に仕舞っておくよりも断然、満足感が得られます。
④ 作品を通して会話が広がる
親が子供に作品の感想を伝えたり、どんな道具を使い誰と制作を楽しんだのか質問したりすると、子供は自分と作品に関心を持ってくれていることを実感し、喜ぶでしょう。
作品を通して、子供の生活の一部を感じ取ることもできますね。
実は私は、長男くんが色付けした塗り絵の一部を処分してしまったことがあり、その成果を父親に見せたかった長男くんが捨てられたことにショックを受け、泣き出したことがありました。そのため、一定期間が過ぎるまでは塗り絵も保管するようにしています。
⑤ 作品がカラフルなインテリアとなり、部屋が華やぐ
最近はインテリアをモノトーンに統一したりシンプルな内装が流行しているように感じますが、その中にもアクセントとなるようなカラフルなものを取り入れると、一気に部屋が華やかになります。
子供の作品はカラフルなものが多い。また保育園・幼稚園の制作物は季節感を重視したものもあります。雛祭りにはお雛様、子供の日には兜、クリスマスにはサンタクロースを模した作品がよく見られますね。これらを飾ることで多忙な日常生活の中で見逃しがちな、季節の移ろいも感じることができます。
フォトフレームなどの額に入れて飾るのもお洒落で◎。クレヨンや絵の具の書き殴り作品もそのままで素敵なのですが、額に入れるとグレードアップされます!
作品を飾る場所はどこがいい?
作品をゆっくり見られる場所=家族の過ごす時間が1番長いお部屋が良いと思います。多くはリビングが当てはまりますかね。
しかし間取りや家具の配置によっては、リビングに飾ることが難しい場合があるかもしれません。その時は玄関や廊下、階段の壁など、ここ!と思いつく場所に飾れば十分だと思います。その空間が美術館に変身します。
うちはリビングにも作品を飾って(貼って)いますが入りきらないので、玄関や廊下にも進出しています。
まとめ~幼児期にしか描けない作品だからこそ~
子供の作品を飾ることは有意義な「美術教育」であり、子供の創作意欲や創造性の向上が見込めます。
また親が子供の作品に関心を持つことも非常に重要です。作品を通して会話が広がり、子供の生活の一部も垣間見ることができます。子供は自分と作品に関心を持たれていることを実感し、喜ぶでしょう。
そして「幼児期にしか作れない作品だからこそ飾ってほしい、飾らないともったいない!」と私は思っています。
子供たちは成長するにつれて、制作を行う際に「上手にしなければ」と気負ってしまったり、「ここはこうでなければいけない」と固定概念に縛られたりしてきます。それも1つの通過点なのですが、幼児期の自由奔放で試行錯誤を繰り返し行う作品群は、この時期にしか見ることができないものです。
私は、子供たちの色彩・かたちを同じように用いて表現することは、したくてもできません。とても貴重なものなのです。だからぜひ、飾ってほしいと思います。